ロレックスのランダム品番とは?シリアルナンバーの特徴や必要性
高級腕時計の中でも並外れた知名度を誇るロレックスは、腕時計の個体ごとにシリアルナンバーが刻まれています。シリアルナンバーはシリーズごとによって変わるリファレンスナンバー、つまり型番とは違い、すべての腕時計一つ一つにそれぞれ違うものが決められています。
そのため、シリアルナンバーは各個体の識別及び管理に使われますが、現在ではその表記に「ランダム品番」と呼ばれるものが使われています。当記事ではこのランダム品番について詳しく解説していきます。
目次
ロレックスのランダム品番とは一体?
2010年ごろ、ロレックスのシリアルナンバーはアルファベット1文字+6桁数字の7文字から、数字とアルファベットがランダムに並べられた8文字の品番に変更されました。この新しいシリアルナンバーのことをランダム品番と呼びます。
このランダム品番には全く法則が無く、何の情報も読み取みとることができません。ただし、紛らわしい等の理由で使えないアルファベットがあるなど、いくつかのルールは設けられているようです。
ランダム品番のメリット・デメリット
ロレックスにあまり興味のない人にとっては、このランダム品番の採用は、ただシリアルナンバーが2文字増えただけに感じるかもしれません。しかし、このランダム品番への変更はその法則性の無さゆえ、中古買い取りショップやロレックス愛好家たちにとってメリットでもデメリットでもありました。
ここでそれぞれについてご紹介します。
【メリット】年式を気にせずに買取できる
かつての6桁のシリアルナンバーからは、そのロレックスが製造されたおおよその年式を読み取ることができました。しかし、ランダム品番への変更によって製造年がわからなくなったことで、中古ショップは年式を気にせずにロレックスを買い取れるようになりました。
ロレックスは同じモデルを数年にわたって製造していますが、中古市場においてはその年式によって評価が変わることがあります。その年式による価格の違いが無くなったのはメリットと言えるでしょう。
【デメリット】製造年が分からない
もちろん、製造年がわからないのはデメリットにもなり得ます。ロレックス愛好家たちの中には、その個体がいつ製造されたかにこだわる方が少なからずいます。また、愛好家でなくても、ロレックスの製造年と自分の誕生年などを合わせたい場合があるかもしれません。
安価な物の製造年は気にならないかもしれませんが、ロレックスは高級品です。そんな特別なものを購入する際に製造年がわからないことに対し、デメリットと考える人は少なくないでしょう。
ロレックスにシリアルナンバーがあるのはなぜ?
ロレックスのみならず、高級ブランド品は個体ごとにシリアルナンバーが付けられていることがあります。このシリアルナンバーについて、どう役立つのか、なぜ付けられているかを疑問に感じる方もいらっしゃると思います。
ここではロレックスの場合、シリアルナンバーがどう役立つのかについてご紹介します。
盗難された場合の照合ができるため
シリアルナンバーはロレックスの個体ごとにそれぞれ違うものが付けられているため、これがわかれば盗難された際にも自分のものだと証明することができます。また、仮にシリアルナンバーを覚えていなくても、ロレックスはギャランティカードでシリアルナンバーを確認することができます。
シリーズ名や型番だけでは自分のものである証明にならないので、シリアルナンバーが分かるギャランティカードはしっかりと保管しなければなりません。
プレミアモデルの特定ができるため
中古市場における話ですが、特定のシリアルナンバーのロレックスにはプレミアがつけられていることがあります。個体数が少ない、製造終了間際の個体であるなどプレミアの理由は様々ですが、希少ということで人気があり、普通のシリアルナンバーのモデルと比べて高い値段で取引されています。
つまりシリアルナンバーは、自分のロレックスがプレミアのついた特別なモデルかどうかを判断するのに役立つのです。
シリアルナンバーによって買い取り価格に影響はあるのか
ロレックスは同じ型番のモデルであっても、シリアルナンバーによって価格相場が変動する場合があります。中でも、生産終了間際のモデルのシリアルナンバーは“最終品番”と呼ばれ、その人気の高さから中古市場では高額で取引されています。
コスモグラフデイトナやサブマリーナーといった人気のシリーズの最終品番であればより高額で取引されていることもあるので、ご自分のロレックスの品番を確認してみるのも面白いかもしれません。
ロレックスのシリアルナンバーを確認する方法
ロレックスのシリアルナンバーは、そのモデルが製造された時期によって刻印されている箇所が異なります。
まず、2010年以降に製造されたランダム品番のモデルは、文字盤の見返り部分にシリアルが刻印されており、6時位置の文字盤外周部を見れば確認することができます。この文字盤外周部の刻印をルーレット刻印と呼びます。
一方、2010年以前に製造されたモデルの場合はケースの側面、6時位置のブレスレットで隠れる箇所にシリアルが刻印されており、確認するにはブレスレットを一度外す必要があります。
クラスプコードでは製造年の判別ができる
仮にシリアルナンバーがランダム品番だったとしても、腕時計本体だけである程度の製造年を推測できる場合があります。実は、腕時計を構成する部品の一つであるクラスプには、「クラスプコード」というものが刻印されています。
これを利用すれば保証書がない場合でも製造年を推測できる可能性があるため、見方を覚えておくと便利です。
クラスプコードとは?
腕時計のブレスレットを留める金具はクラスプと呼ばれ、ロレックスの場合、このクラスプには3つの英数字が刻まれています。これがクラスプコードになります。
クラスプコードの数字は製造年によって決められており、これを使えばそのロレックスの製造年をある程度推し量れるようになっています。ただし、ブレスレット交換をしている場合は当然この方法が使えません。確認する前にはブレスレットの交換履歴も調べておくべきでしょう。
クラスプコードの確認方法
クラスプコードは、クラスプを開いたときに見えるロレックスのロゴの右側に刻まれています。
その表記の仕方は製造年によって異なっており、1976年以前のクラスプはコードの2桁の数字が西暦の下2桁と一致します。
一方、1976年以降のクラスプは数字ではなくアルファベットが刻まれており、1976年をAとして、一年ごとにB、C、D、と表記が変わります。
そして、2000年以降は2つのアルファベットが使われるようになり、2011年には完全にランダムなコードに変更されました。
値上がりが期待できるロレックスのモデル
上記で、プレミアがついたシリアルナンバーのロレックスは高額買い取りが期待できると説明しましたが、モデルによってはどんなシリアルナンバーであっても高値で取り引きされている場合があります。
ここでは今後の値上がりが期待できるロレックスのモデルを、その理由と合わせてご紹介します。
スポーツモデル
防水性や耐久性、機能性が重視されたカジュアルな印象の強いスポーツモデルは、ロレックスの中でも高い人気を集めるモデルです。その需要はあまりに多く供給量が追いつく気配を見せないため、今後の値上がりの可能性は大いにあると言えるでしょう。
中でもコスモグラフ デイトナやサブマリーナーなどは絶大な人気を誇り、中古であっても定価を上回る金額で取引されるほどになっています。
ステンレスモデル
ロレックスのケース素材には、ゴールドやプラチナといった貴金属とステンレススチールが主に使用されています。ロレックスではこのケース素材によっても人気が分かれており、派手すぎず日常使いのしやすいステンレスモデルは特に需要が高まっています。
定価は100万円前後と比較的安価であることも人気の理由となっており、中古市場では貴金属モデルよりもリセールバリューが高い傾向にあります。
生産終了モデル
生産終了となったロレックス、いわばディスコンモデルも買い取り価格の値上がりが期待できます。ロレックスは旧作モデルの価値が上がり続ける可能性のあるブランドであり、中古市場でしか手に入らないという希少性もその値上がりに拍車をかけています。
また、ロレックスは新作ごとに腕時計のディテールを少々変えることがあるため、コレクション性の高さという点でも、生産終了モデルは高額になりやすいのです。
高額買い取りが期待できるロレックスのモデル例
ここでは実際に高く買い取ってもらえる可能性のある、ロレックスの人気モデルをいくつかご紹介します。ご紹介するのはロレックスのほんの一部のモデルですので、ここにないモデルであっても高額買い取りに十分期待が持てます。ご自分のロレックスの相場が気になる方は、ぜひ中古市場での相場を調べてみてください。
コスモグラフ デイトナ Ref.16520
コスモグラフ デイトナは、ロレックスの高価買い取りで真っ先に名前が挙がるモデルの一つです。クロノグラフやタキメーターといった機能が搭載されたスポーツウォッチであり、ロレックスの王様とも呼ばれるだけあって絶大な人気を誇るモデルになっています。
このRef.16520は20年以上前に生産終了したモデルながら、中古市場では定価の3〜4倍という現行モデルと変わらない価格で取引されています。
エクスプローラーⅠ Ref.214270
エクスプローラーⅠは小柄なサイズとシンプルなデザインが魅力のスポーツウォッチです。どんなファッションやシーンにも合わせやすいことから愛用者の多いモデルであり、他と比べて定価が比較的安価であるため、エントリーモデルとしても高い需要を獲得しています。
中でもこのエクスプローラーⅠRef.214270は人気が高く、中古市場では定価を超える価格で取引される場合があります。
GMTマスターⅡ Ref.116710BLNR
こちらのGMTマスターⅡも、高額買い取りでよく名前を見るモデルになります。スポーティな幅広のベゼルを使ったGMT機能が搭載されており、昼夜で分かれたスタイリッシュなツートンカラーが特徴となっています。
Ref.116710BLNRは、青と黒のツートンカラーから“バッドマン”という愛称で呼ばれるモデルです。中古市場では発売直後からプレミア価格で取引されており、現在では定価の3倍以上の値段が付けられています。
ロレックスの売買なら「カメラのキタムラ」
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まとめ
当記事では、ロレックスのランダム品番やシリアルナンバーの特徴に加えて、高く買い取ってもらえる可能性のあるモデルについて詳しくご紹介しました。
ロレックスのシリアルナンバーを確かめる機会はあまりないかもしれませんが、もしかしたら毎日使っているロレックスが、高額で取引されているプレミア付きのモデルかもしれません。この記事を参考に、ぜひご自身のロレックスの価値を確認してみてください。